五木寛之が正月に読んだ本 ゲンダイより
五木寛之
「ゲルマニア」 ハラルト・ギルバース
酒寄進一訳 集英社文庫
1944年ベルリン。ユダヤ人の元刑事が、ナチス親衛隊から殺人事件の捜査を命じられた。断れば死、事件解決でも死。爆撃と恐怖が支配する街で、命がけの捜査が始まる。ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞作。
amazonレビューより抜粋
投稿者 yukkie_cerveza
私が敬愛する翻訳家・酒寄進一氏の手になるドイツミステリーと聞いただけで迷わず手にしました。ネレ・ノイハウス『深い疵』やフォン・シーラッハ『犯罪』といった小説の名翻訳家として知られる氏の手腕は今回もいかんなく発揮され、ドイツのあの苛烈な時代の空気を見事に日本語に移し替えてくれています。
「王者のゲーム」 ネルソン・デミル
白石朗訳 講談社文庫
『将軍の娘』の巨匠、ネルソン・デミル最高傑作
最強のテロリストが、想像を絶する手段でNYに侵入!
連邦テロリスト対策チームの必死の追撃が始まった。
テロリストを護送中のパリ発ジャンボジェット機の交信が途絶えて2時間。待ち構えるNYのJFK空港は緊迫の度を増していた。着陸した機内に乗り込んだレスキュー隊は、目を疑った。なんと乗員・乗客300人が眠ったように死んでいた。有毒ガスか?全米ベストセラー第1位に輝く巨匠デミルの超弩級サスペンス。
amazonレビュー
カスタマー投稿
プラムアイランド以来、ずっと新作を待っていたデミル・ファンとしては、まさに「待ってました」という思いで手に取ったが、いやぁ、寝る間も惜しんで一気に読んでしまいました。上・下巻あわせて1500ページにも及ぶ大長編ながら、長さなど全く感じることなく、エンディングまでトップギアで突っ走る怒涛の刑事サスペンス!
ニューヨークでのテロ事件という設定が、本書出版から間もなく現実のものとなってしまったのは、偶然というか皮肉と言うか、そんなこんなで時期的にも声高に本書を宣伝しにくい空気があるのも確かですが、逆にアラブ諸国のアメリカに対する反感感情など、日本人にはなかなかリアルなものとして理解しがたい部分を理解することもでき、単なる読み物以上の部分も評価できると思います。
主人公は、前作「プラムアイランド」で大活躍した、我らがヒーロー、ジョン・コーリー。今回もまた、やってくれちゃってます。
ハードな作品ながら、デミル作品の特徴である抜群のユーモアも健在。
読んでいて思わず吹き出してしまうことも多々。
超一流のエンタテインメント作品だと思います。
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