89歳 日系人女性 紅茶復活にかける NHK
ブラジル レジストロ
戦前のレジストロ
紅茶の都
通貨高騰で衰退
紅茶農家 シマダ・ウメさん
40年ぶりの紅茶づくり
最初の4年間は畑の雑草を抜くだけの毎日だった
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おばあ茶ん
お茶生産者 後藤潤史さん
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ブラジルの紅茶「おばあ茶ん」、海越え日本へ=紅茶フェスに初出展、天谷茶も
かつて〃紅茶の都〃と呼ばれたサンパウロ州レジストロ市で、茶業再興を願い生産する島田梅エリザベッチさん(本名・梅子、88、二世)の紅茶「おばあ茶ん」が、第4回紅茶フェスティバル(25日・愛知県尾張旭市)に初出展することになった。昨年に続き2度目となる同地の天谷茶と共に日本へ向かう。ブラジルを発つ直前の20日、「不安も責任も感じる。でも、なんとか日本に輸出できる道筋を見つけたい」と意気込みを語った。
レジストロの茶業再興図る
レジストロに過去40以上あった製茶工場は、20年ほど前からのレアル高で衰退の一途をたどり、天谷茶のみとなっていた。2011年になると、天谷茶向けに生産していた梅さんのお茶も出荷が停止。それでもお茶を愛する梅さんは一念発起し、昨年11月に紅茶「おばあ茶ん」を完成させた。
約1万レアル(約30万円)を投資し小工場を設営。技術者に壊れた揉捻機を再生してもらい、茶畑も蘇らせた。今は長女の栄子さんらが協力し、真心を込めた手作り紅茶を生産している。同フェスへの出展は先月に訪日した次女・愛子さんの夫である、浜崎一夫さんが関係者と会い取り決めたという。
また日本農水省から日系農家連携強化事業の委託を受けるCKC(中央開発コーポレーション)も支援を表明。2人分の航空券を負担することになった。同社の大森麗裕さん、本多泉美さんは「事業計画に含まれておらず想定外の支出だが、赤字になってでも負担したのは、レジストロ茶の復活を応援したいから」と心強い姿勢を見せる。
日本行きの一報を受けた梅さんは、「とってもびっくりした。ありがたい話だと嬉しく感じた」としながら、「日本でも売れるようにしたいが、上手くいくか不安もある。ブラジル代表という責任を感じるが、レジストロ茶の復活を願いがんばりたい」と語っている。
愛知県尾張旭市で行なわれる紅茶フェスティバルには、世界の国・地域から約10カ国が参加する。昨年に続き天谷茶も出展することになった。前回はボランティアに現場を任せたが、今回は開発・販売に携わる今里ディズニーさんが訪日することに。「世界のお茶関係者が集るから、もしかしたら日本以外の国から声が掛かるかもしれない。各国の紅茶を勉強する機会にもなる」と期待を込めた。
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サンタカタリーナ州のラーモス移住地は新たな取り組みとして、お茶生産に高い関心を示しており、先月には14人がレジストロまで視察に赴いたようだ。こうした交流が自然発生していることも相まって、CKCもレジストロ茶への支援を決めたという。今回の紅茶フェスが市場開拓につながれば、両移住地の活性化にもつながるはず。
◎
ユーチューブ(www.youtube.com/watch?v=UKHJU7R2xDE)でも動画が見られる。関心のある方はポルトガル語サイト(www.obaatian.com.br/)、フェイスブック(www.facebook.com/obaatian)まで。
(取材・小倉祐貴)
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